キレない児童を育てる授業
いじめや学級崩壊、不登校、自殺などが社会問題化する中で、キレない子供を育てるための授業を行なう学校が紹介された。
、東京・品川区の区立小40校のうち11校が昨(2006)年9月から、キレない子供を育てるための教育プログラムを授業に取り入れている。
これは、セカンドステップと呼ばれるこの教育プログラムで、米国ワシントン州のNPO法人「子どものための委員会」が、1980年代前半に開発したもので、4〜8歳の子供が対象だ。米国ワシントン大学の調査では、プログラムを実施した小学校では、1年間で攻撃的な発言数が平均20%、他人への暴力が同29%減少したことが確認された。
日本では、普及を目指すNPO法人「日本こどものための委員会」が2001年に設立され、03年以降、大阪府、新潟県、滋賀県などでごく一部の小学校が、道徳などの時間で実践している。
ぬいぐるみや写真を使って、友人から仲間はずれにされた場面などを設定。子供たちに、当事者の気持ちを語ってもらうことで、相手の立場になって考える習慣がつくという。怒りで感情を抑えられなくなるような場面では、好きな歌を歌わせたり、数字をゆっくり数えさせたりして、気持ちの落ち着かせ方を教える。 (2007年1月5日 読売新聞)
これは、素晴らしいプログラムであるので、全国に展開してもらいたい。攻撃的な発言数や他人への暴力が減少するというのであるから、いじめや授業崩壊などが減少するだろう。
もう少し、年長の子には、別のプログラムを織り込んだ授業を行なってもらいたい。マインドフルネス心理療法(呼吸法を中心とした感情処理克服法)にも、感情や衝動の観察、受け入れ、他者の苦の共感の訓練があり、特に呼吸法や直接体験の受け入れの訓練があるので、高学年向きだと思う。セロトニン神経や前頭前野を活性化して、感情の抑制力の向上の効果がある。ぜひ、とりいれてもらいたい。
( 0701-005 )